超難関コース日高カムエク~コイカク大縦走 

こんにちは!!!
秀岳荘の小野でございます。
今回も行って来ました!!!  (^-^)p
北海道の背骨、日高山脈の大縦走に行ってきました。
今回のルートは夏山ガイドに載っているコースなのですが非常に難しく体力勝負のコースでした。
なんと3泊4日で小屋無し、水無しコースのため30キロ以上の荷物を背負っての挑戦です。
まずは8ノ沢を沢登りしてカムイエクウチカウシ山を目指します。
アイヌ語で「クマが転がり落ちる山」だそうです。
b0194938_11373775.jpg

どうです?
なかなか良い山でしょう!!!

1000m三股付近まで来ると雪渓が所々残っておりました。
岩のように堅く凍っていましたね!!!
気温は暑いのですが雪渓の近くはヒンヤリしていて気持ちよかったです。
(まだ最初のため余裕の一枚)
b0194938_1138549.jpg


【三又出合を動画にアップしています。雪渓が冷たい!!!】

カムエクは2回ほど登ったことがあるのですが、ついやってしまいました(^^;
写真にはないのですが道に迷ってしまったんです!!!
エッ、沢で道に迷う・・・・
あり得ない話なのですがやっちゃいました。
休憩を取って沢筋を詰めていったのですがなぜか変なんです。
足跡はあるのにピンクテープが見当たらない・・・・(^^;
でも途中ストックは落ちている。(^^;
少し厳しい所を登っており引き返すのにも、先ほどの厳しい所で滑落したくない気持ちが先行してしまい
ついつい登りつめてしまったんです!!!
根曲がり笹が生い茂り沢筋もなくなりにっちもさっちも困ってしまい・・・(^^;
木の上に登りながら正規ルートを見渡せど、ずーと向こうから沢の音・・・・(^^;
夕方の時刻が進む中、大決断をしました!!!
おそらく50メートル~100メートル左にトラバースすれば正規ルートに辿り着くはず!!!
真横には根曲がり笹があるので行けませんが下がりながらなら左に捕まって降りれるので
みんなで声を出して迷子にならないように大トラーバース開始したんです。
きっと15分から20分は笹の海を漕いだと思いますがドンピシャ正規ルートに到着!!!
ほっとした笑顔がこれです。(*^_^*)
b0194938_11395668.jpg

テント場の八沢カールに着いたときは疲労困憊状態でみんなゆっくり夕飯を食べて寝ました。
次の日は天気が良く朝陽がきれいでしたね!!!
また朝方でしたが人工衛星が動いていて神秘的でした。
b0194938_11405645.jpg

朝食ですが軽量作戦のためアルファ米の白めしに漬物とみそ汁、ふりかけ、サンマの煮つけパックで
簡単に済ませパワーを付けました。起床から出発まで約2時間ですが淡々と準備をします。
でもなんだか久しぶりの日高だったので夜は全然寝れなくイヤホンでラジオをずっと聞いてました。
札幌の街では気にならない風の音が妙に気になりクマ?かなと思うとだめでしたね!!!
やっぱり小心者なんですね!!!  (^^;
b0194938_11413596.jpg

国境稜線に登りザックを途中デポしてカムエクを目指します。
カールで水を8リットル補給したので超重かったのでここは足早に進みます。
後ろの山はピラミッド峰です。
本当に鋭く空に突き上げていて見事な山です。
b0194938_11421227.jpg

カムエクの頂上から1839峰とペテガリ、ヤオロマップを眺めます。
1週間ほど前ですが大学生が沢で3人流されて亡くなっています。
危険と隣り合わせの山、日高山脈・・・。
山は自己責任と言われますが本当に亡くなった3人と両親の事を思うと何とも言えない気持ちになります。
また、助かった方も一生の間、亡くなった3人を背負って行くと思うと辛いですね。
本当に心からご冥福をお祈りいたします。
b0194938_11424781.jpg



【感動のカムイエクウチカウシ頂上の動画です!!!】

さて、ここからが大縦走の始まりです。
当然ですが歩いている人の数が極端に減ります。
登山道も踏み跡程度になり日高名物のハエ松漕ぎになります。
まずはピラミッド峰を重たい水を背負ってがんばります。
腰が砕けそうになりながら・・・・
がんばります!!!
6年前に行った時のエサオマンから神威までの国境縦走を思い出します。
「あの時と比べればまだ大丈夫!!! 」 と思いながら牛歩のごとく前進でした。
b0194938_11483747.jpg

比較的まだ腰までのブッシュのため目では分かりにくいですが・・・
足をスッーと出すとなんとなく踏み跡がわかりゆっくりですが進める感じです。
これが日高と思いながら慎重に前進!!!
途中、1807地点手前の靴幅リッジ部分でしたが落ちたらどこまで落ちるんだろうと思う場所もあり
ドキドキしましたね、きっとハエ松やブッシュに引っかかると思うのですが・・・
怖いものは怖い!!!
落ちるわけにはいかないので超慎重にクリアーしました。
b0194938_11441070.jpg

途中、高山植物が疲れた心を癒してくれます!!!
b0194938_11444062.jpg

1602地点で12時だったので思い切って次のテント場の1737地点を目指します。
3時ぐらいには着くだろうと思ったのですが、これが甘かった!!!
まさかと思ったのですが1600メートルの標高を下がると異常にブッシュが濃くなるんです。
ハエ松の高さが人間の高さを超えて巨大化していたんです。
加えて強烈な根曲がり笹や灌木が生い茂り踏み跡が消えかけていて・・・・
やばいと思いながら前進を余儀なくされました。
3歩前に出では1歩下がる感じで100メートル進むのに1時間ぐらいかかるイメージなんです。
メンバーの疲労もピークなり1737地点をあきらめビバークすることを決心しました。
このブッシュ、灌木の中でどうする・・・・(^^;
と思っていた時のことです!!!
1573地点を過ぎたあたりに大岩があり、その横にテント1張り分のスペースが\(^o^)/
奇跡ってこの事を言うんでしょうね!!!
天気予報では今夜、前線が通過するため雨と風が強まる予報でしたので・・・
テント泊できることは本当にうれしい限りだったんです。\(^o^)/\(^o^)/\(^o^)/
b0194938_11451927.jpg

最高のテント場の完成です。
b0194938_11454646.jpg

さすがに疲れたのでぐっすり寝れました(^^;
トラブルの連続ですが運とがんばりで前半戦終了!!!


昨日は想像以上のブッシュ漕ぎでスタミナを奪われ途中でテント泊してしまいましたが
そのおかげで12時間以上も横になることができ体力が戻り復活です!!!
やっぱり山の行動ですが4時起床、6時行動開始、休憩をとりつつも14時から15時で終了が一番ですね!!!
16時にはお酒をちょっと飲みつつ夕食を食べて19時には寝る(^^;
下界ではありえないサイクルですが次の日を考えると最高のタイムテーブルだと思います。
まずは強烈なブッシュからスタート!!!   !(^o^)
b0194938_13245173.jpg




【1737ポイントから見るカムエク、1823ポイントを動画!!!】

写真でもわかりますが人の背丈よりもブッシュ、灌木が大きく前に進めない!!!
結果論ですが1737地点のテント場まで1時間30分ほどかかり昨日の段階で
ここまで来るのは非常に困難だったと思います(^^;
しかし1600メートルの標高を超えるとブッシュが少し薄くなり景色を見る余裕が出てきましたね!!!
b0194938_13253884.jpg

カムエクが遠くに見え昨日まで苦労が報われる感じでしょうか?
頑張って進んでいる自分をほめたくなります!!!  (*^_^*)
昨日の夜中の雨と風が嘘のように晴れて最高の日高縦走を楽しめました!!!
中部日高を満喫です!!!
1839峰とペテガリがしっかり見え来て良かったと感じましたね(^-^)p
b0194938_13261219.jpg


【1826ポイントから1839峰、ペテガリを見る!!!】
今回の縦走での行動食ですが「常に食べる、食べやすい」をテーマに用意しました。
サケのトバ、塩コンブ、チーズたら、チョコ、柿ピー、チーズなどをジップロックに入れ
休憩ごとにザックのトップポケットから出してとにかく食べましたね!!!
最近の自分の傾向ですが登山の前と後の体重が変わらないです・・・(^^;
ここに羊羹や饅頭が入るとちょっと太って重くなったことありましたね(^^;
でも食べ続けると違うんです!!!
最後までスタミナが持続してバテないことに気づいたんです!(^o^)
体力トレーニングはしていますが、それ以上に常にエネルギーを補給する事が重要ですね!!!
なんとか1826地点をお昼に到着したので1643地点のテント場まで下ることにしました。
近く感じたのですが、やっぱり2時間しっかり掛かりました。(^^;
b0194938_1327067.jpg

明日、突破することになるコイカクの夏尾根頭の稜線!!!
夕方なのできれいなのですが・・・・
1450メートルの標高なのでブッシュと灌木地帯が待っていると思うと、ちょっと憂鬱ですね(^^;
明日に備え14時に行動を終了してテントを風に飛ばされないようにしっかり固定しました。
b0194938_13273615.jpg

今回の縦走のために買ったアライテントのエアライズ3ですが本当に良かったです。
意外に広く幅が180センチもあるので一人当たり60センチ確保できました。
ゆっくり食事の準備や寝返りの余裕もありました。
また非常に軽く2キロ程度の重量とエッと驚くほどコンバクトになり収納もバッチリでした。
風にも強く冬山にも対応できるので今後も十分に楽しめそうです(^-^)p
個人的にすごくオススメ致します!!!
さて次の日ですが行動距離が非常に長いためいつもより30分早く起床してスタートです。
朝焼けの日高に心を打たれます。(*^_^*)
b0194938_1328929.jpg

最終日、1時間の下りを経て激しいブッシュ、灌木地帯に突入です。
しかし何かが違う!!!
水が無いので本当に軽いんです。(^-^)p
実は各自7~8リットル背負ってカールを出発したのですが・・・・
暑さとハードな日高ブッシュのため、最終日の朝の段階で全員の水の合計が
4リットルしか無かったんです。(^^;
各自、行動用の水を1リットルずつ公平に分けて1リットルで朝食を作りました。
最後にコーヒー分の水が足りなく自分の分を200ccほど足して飲むぐらいギリギリでした。
このため行動用の1リットルを大事に飲みながら、「100ccいくらで買う?」みたいな
冗談を言い合いながらの前進でしたね!!!
途中、ガスが強くなり日差しの関係で薄くブロッケン現象がでました。
お約束ですが、必ず両腕をバタバタ鳥のように動かします(^^;
b0194938_13285588.jpg

いよいよ最後のコイカクへの登り!!!
遠くからは険しく感じなかったのですが・・・・(^^;
アレっ・・・(^^;
ちょっと大変かな!!!
以外に斜度があり初級の岩登りクラスでしね!!!
ガシガシ高度を上げていく様は何かすごい山を登っている錯覚に落ちる感覚でした!!!
意外に高度感もあり満足な一枚!!!
b0194938_1329233.jpg

冬だと危ないですね!!!
実際、土砂崩れポイントは幾つもありました!!!
滑落癖がある自分ですので果てしなく落ちて行きますね!!!
(今年の春、トムラウシで滑落を経験)
でも高度をグングン上げていく時って気持ち良いですよね!!!
何か達成感が満たされる感じが何ともいえずたまらないですね!!!
b0194938_13295495.jpg

コイカクの夏尾根頭に着いたときは8時40分!!!
僅か3時間で今日の核心を通過、ホッとしました。(^-^)p
b0194938_1330196.jpg

3泊4日の旅なので無精ひげのひどい顔になり服もスボンもドロと松ヤニでドロドロ!!!
クマのうんこは20ケ所以上あり自分がクマかと思うぐらい臭くなるなど本当に大変な山旅でしたが・・・・
憧れの日高の国境稜線を少しつなげた満足感がグッと込み上げて来ましたね!!!
本当に大満足な山旅だったと思います。
温泉で汚れを落としゲリラ豪雨が北海道を襲う中、ギリギリ増水にも遭わず札幌に戻れて良かったです。
今後とも「安全」をキーにして自分の山登りをしていきたいと思います。
これからもよろしくお願いいたします。!(^o^)
コメントお待ちしております。 !(^o^)

お客様のリクエストで一番多いテント場情報!!!
・ピラミッド峰と1807ポイントの中間地点
・1602ポイント
・1573ポイントから少し進んだ大岩の横スペース(コースからは見えないので要注意・・・ブログ参照)
・1737ポイント
・1826ポイント
・1826ポイントと1643ポイントの中間地点
・1643ポイント

by shugakuso | 2010-08-29 11:49 | 夏尾根